同じような生活習慣をしていても、若い人と中高年の人では明らかに中高年の人の方が太りやすくなります。
その理由は、若い人に比べて中高年の人は基礎代謝が低下している上に、運動不足などで筋力が落ちているからなのです。
人間が消費する一日のカロリーは、運動代謝と基礎代謝の二つに分けられます。
運動代謝というのは、普段の動作や運動などをしたときに消費されるカロリーのことで、基礎代謝は、何もしないでじっとしてても呼吸や体温保持、血液の循環などで生命を維持するために消費されるカロリーのことです。
一般的に基礎代謝量は、25歳くらいを境に段々と減少していくと言われています。
また、生命を維持するために消費される基礎代謝量は、1日に約10キロカロリーだそうです。
一方、1キロの脂肪を燃焼させるために必要な消費カロリーは、約7,000キロカロリーも必要だそうですから、基礎代謝量を1年分に換算しても約3,600キロカロリー。
だとすると、何も運動しないで基礎代謝量だけで1キロの脂肪を燃焼させようとしても、約半分は燃焼できず、そのまま脂肪として体に蓄積されてしまうのです。
そこで、中高年の人は特に、運動代謝量を上げることで痩せやすい体作りを目指しましょう。
ところで、私たちの体に占める筋肉の割合は15%から20%だと言われていますが、そんな筋肉は、脂肪に比べて代謝も大きいので、筋肉量が多い人は少ない人に比べて、寝ていてもカロリーを大きく消費してくれます。
なので、中高年になって基礎代謝量が落ちたとしても、筋肉量を増やすことで、消費カロリーを上げることができるのです。
ちなみに、隠れ肥満の代名詞とも言われる内臓脂肪型の肥満の方は、筋肉量が少ないので、基礎代謝量も小さく、痩せにくい体型だと言われています。
そんな内臓脂肪型の肥満の方が、急な食事制限などのダイエットをしても、脂肪と一緒に筋肉量も減ってしまいますので、基礎代謝が小さくなると同時に、リバウンドしやすい体質へと変化してしまいます。
なので、内臓脂肪ダイエットでは、普段の食事で摂取カロリー量を減らすと同時に、適度な運動で筋肉量を増やしていきましょう。
ただし、内臓脂肪ダイエットでも一気に痩せようとして、食事による摂取カロリー量を急激に減らしたり、過度な運動で筋肉量を増やそうとしても、逆に体の負担になるだけでなく、リバウンドしやすくなります。
リバウンドせずに健康的に痩せるための内臓脂肪ダイエットの目安としては、1ヶ月に1キロから2キロくらいを目標にしましょう。